デカフェコーヒーとは?コーヒー豆をデカフェ処理する3つの方法

学習

デカフェコーヒーをご存知ですか?

デカフェコーヒーとは、通常コーヒーに含まれるカフェインが除かれたコーヒーのことです。

私は夜にデカフェコーヒーを飲むことが多いのですが、
「どのようにコーヒーからカフェインが取り除かれているんだろう?」と気になったので
調べてみました。

この記事のまとめ
・デカフェコーヒーとは、90パーセント以上のカフェインが取り除かれたコーヒーのこと。
・コーヒー豆のデカフェ処理には3つの方法がある。

 1. 有機溶媒を用いた方法
 2. 水を用いた方法
 3. 超臨界二酸化炭素を用いた方法

それでは、細かく見ていきましょう。

デカフェとは?

デカフェとはdecaffeinatedという英単語の略で、「カフェインを除去した」という意味です。

デカフェ処理によりカフェインが除去されたコーヒーのことを
デカフェコーヒーまたはカフェインレスコーヒーと呼びます。
(どちらも意味は同じです)

デカフェコーヒーの定義

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コーヒー飲料等の表示に関する公正競争規約及び施行規則」では、
カフェインレスコーヒーについて以下のように定義されていま

「カフェインレスコーヒー」とは、カフェインを90パーセント以上除去したコーヒーをいう。

引用元:コーヒー飲料等の表示に関する公正競争規約及び施行規則

つまり、デカフェ処理をしてもカフェインが完全に除去されているわけではないのです。

デカフェコーヒーなら夜でも飲める

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カフェインには神経を興奮させる作用があるので、
よく「夜にコーヒーを飲むと眠れなくなる」という話を聞きます。
(実際に私がそうです)

「デカフェコーヒーの定義」にも記載した通り、
デカフェコーヒーにはカフェインが全く無いわけではありませんが
夕食後に一息つくために飲むことができることが魅力のひとつだと個人的に感じています。

私は「豆を挽く〜コーヒーを淹れる」という一連の流れ自体も好きなので、
これを夜でも楽しめるという点もGOOD!

コーヒー豆をデカフェ処理する3つの方法

コーヒー豆のデカフェ処理は、焙煎する前の生豆の段階で行われます。

デカフェ処理には主に3つの方法があります。

・有機溶媒によるデカフェ処理
・水によるデカフェ処理
・超臨界二酸化炭素によるデカフェ処理

それぞれ詳しく見ていきましょう。

有機溶媒によるデカフェ処理

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原理
コーヒー生豆を酢酸エチルやクロロホルムなどの有機溶媒に浸すことで、
有機溶媒中へカフェインが出ていきます。
その後、カフェインが抜かれたコーヒー生豆から有機溶媒を除去することで
デカフェ生豆が出来上がります。

有機溶媒によるデカフェ処理法では、安価にカフェインを除去することができます。
しかし、コーヒー生豆より有機溶媒を完全に除去でない可能性があり
安全性の観点から日本ではこの方法は禁止されています。

また、コーヒーの味が落ちるというデメリットもあります。

水によるデカフェ処理

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原理
コーヒー生豆を特別な水に浸すことで、水中にカフェインが出ていきます。
その後、カフェインが抜かれたコーヒー生豆を乾燥させることで
デカフェ生豆が出来上がります。
 あらかじめカフェイン以外のコーヒー成分を限界まで溶かしておいた水

通常、コーヒー生豆を水に浸すと
カフェインとともにコーヒーに含まれる他の成分も溶け出してしまいます。

一方、「あらかじめカフェイン以外のコーヒー成分を限界まで溶かしておいた水」に
コーヒー生豆を浸すと、他のコーヒー成分を豆に残したままカフェインを狙って溶かし出すことができます。

大まかな原理は同じなのですが、カフェイン除去の工程の違いにより方法が細分化されます。
代表的なものにスイスウォータープロセスとマウンテンウォータープロセスの2つがあります。

超臨界二酸化炭素によるデカフェ処理

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超臨界二酸化炭素とは?

何だか難しい言葉が出てきましたね。
先に答えをお伝えすると、「液体と気体の両方の性質を持った二酸化炭素」です。

※以下、読み飛ばしていただいても問題ございません。

中学理科の「物質の三態」について復習です。
水は0度以下では氷(固体)、0〜100℃の間では液体、100℃以上では水蒸気(気体)という
3種類の状態に変化します。

さらに、温度と圧力の両方の条件を満たすことにより、
液体と気体の両方の性質を持った超臨界流体」という状態になります。
これは水に限った話ではなく、他の物質にも当てはまります。

二酸化炭素は気体ですが、超臨界二酸化炭素は温度と圧力を高めることにより作った
液体と気体の両方の性質を持った二酸化炭素」ということになります。

デカフェ処理

原理
生豆に水を含ませた後、先ほどご説明した超臨界二酸化炭素で処理することにより、
カフェインが超臨界二酸化炭素中へと出ていきます。
その後、乾燥させることによりデカフェ生豆が出来上がります。

この方法では、水によるデカフェ処理よりも
よりカフェインを狙って除去することができます。

しかし、高圧状態を作り出さなければならないため、
コストが高くなるというデメリットもあります。

従来、日本国内には超臨界二酸化炭素によるデカフェ処理ができる工場はありませんでしたが、
2020年1月、三重県桑名市に国内初のデカフェ工場が立ち上がっています。
⇨株式会社ケー・イー・シー デカフェ和泉工場

まとめ

・デカフェコーヒーとは、90パーセント以上のカフェインが取り除かれたコーヒーのこと。
・コーヒー豆のデカフェ処理には3つの方法がある。

 1. 有機溶媒を用いた方法
 2. 水を用いた方法
 3. 超臨界二酸化炭素を用いた方法

今から100年以上も前の1912年、米国にてデカフェコーヒーの発売が開始されました。

私は当たり前のようにデカフェコーヒーを飲んでいましたが
思っていたよりも歴史が深く、デカフェ処理をするために
様々な工夫がなされてきたことが分かりとても面白かったです!

いずれ、デカフェコーヒーの飲み比べなんかもやってみたいです。

今回も読んでいただきありがとうございました!

うぃりあむ

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